【姫央♀side】



「オッハー、姫央っ!」

「遥、おはよ」



朝です!



文化祭当日です!



「あ~、緊張する!」

[…本番は違う意味で、もっとドキドキさせてあげるからっ]

「え?」

「え、あ、大丈夫だって!今まで通りやればいーの!」

「う、うん…?」



遥、今なんかボソボソ言ってなかった?



それに最近、ニヤつき具合がよりいっそう激しい気もする。



「でも、状況に合わせた演技をすることも、役者ってもんだからね?」

「あ…うん」



状況に合わせた演技って、そんなの…文化祭ごときでないでしょ?



それにあたし、役者じゃないしさ。



遥がよく分からない。



いつものことなんだけど。



「劇の人は衣装に着替えて!それと、お店の前半の人も!」



よーーし!



文化祭の始まりだ。