最後の劇練習も無事終わり、着替えに空き教室に行こうとしたら、遥があたしと流を呼び止めた。



「姫央、今沢くん、写真とってもいい?」

「えぇ?!」

「俺パス」



断るあたし達だけど、ちょっとやそっとで遥が諦めてくれるはずがないわけで。



「いいじゃん、記念だよ!ハイ、2人並んで!」

「ちょ、遥!」

「えぇ」



無理やり2人並ばされて、写真を撮るはめに。



恥ずがじいし。



“カシャッ”



使い捨てカメラのシャッターが押され、フラッシュが光る。



「もういいだろ…」

「待って!携帯でも撮るんだからっ!」

「はぁ?」



今度は携帯に持ち替え、パシャパシャと撮り始めた遥。



おいおいおい。



やりすぎやりすぎ。



「はいオッケー!ありがとうっ!じゃ、着替えていいよ!」