わがまま姫♀




「…知らない」

「は…?」



だから怖いってば。



「…ちょっと来いよ」



流はあたしの手をきつく掴むと、人の少ないプールまで引っ張っていく。



あたしの手を掴んだまま、プールの中へと入っていく。



そしていきなり水の中から、あたしの足首を引っ張った。



「きゃ…?!」



“ジャボンっっ”



…ブクブクブク…



ちょっ…、意味不明…!



なに考えて…



「(んんん)っ!?」



…ブクブクブク…



あたしの頭の後ろには、流の手。



あたしの背中には、流の腕。



あたしの唇には、流の唇。



そして流もあたしも水の中。



%@#*☆▲¥※▽?!



思考回路停止…。



唇が離れたかと思うと、呼吸が苦しくなり上にあがる。



「…ぷはっ」



窒息するかと思った。