「あ…ありがと」
今、絶対顔が赤くなった。
「…なんか心配。ってか怖い」
「なにがよ?!」
「世間知らずのお嬢様を、1人で行かせることが」
「お嬢様の中でも庶民的だから、大丈夫!」
あたしは受け取ったパーカーをはおり、飲み物売り場を探す。
…さて飲み物売り場はどこ?
キョロキョロ見渡してみると、
「…あった」
……遠っ!
売り場は、果てしなく遠かった。
ここからは、米粒ほどにしか見えない。
仕方なく売り場目指して歩き出す。
“ドンっ”
いたー…!?
人が多すぎて、誰かに思いっ切りぶつかってしまった。
「ってーな。どこ見て歩いてんだよ?」
「す、すいません…!」
ひぃぃぃっ!!!!
こここ、怖!!

