「うん、いい!それでいい!いや、それがいいっ!」
必死に賛成するあたし。
「もう2人も決めとくから!じゃ、あたし流と話しあるから行くね?」
そう言ってあたしは、流の腕を掴み立ち上がる。
「そんなに2人きりになりたいか」
「イチャイチャするんしゃないぞ~」
後ろから聞こえる、お父さん達の野次は無視しよう。
そして流を、あたしの部屋まで連れ込んだ。
「お前さ、Wデートって他に誰呼ぶんだよ?」
「…牧原よ」
「お前の執事の?もしかしてお前…」
「好きじゃないから!」
あたしがきっぱりそう言うと、流はつまらなそうな顔をした。
婚約してんのに、好きな人なんているわけないじゃん!
ま、流にはあたしに好きな人がいてもいなくても、知ったこっちゃないんだろうけど。

