あ、そーいえばそうだ!
「よかったじゃん!」
「よしゃー!!1歩前進だよ!んじゃ、あたし帰るね!」
「え、もう!?」
今きたばっかじゃん。
「うん。今日はこれで十分だから、また明日~」
「あ、うん。バイバイ」
遥は最後に、オレンジジュースを一気飲みして、帰っていった。
やっぱり遥だね。
“コンコン”
その時、部屋のドアがノックされた。
「……なに」
「牧原です。社長がお呼びなので、リビングの方へお願いします」
またとんでもないこと言い出さないよね?
不安だ。
“ガチャッ”
ドアを開け、リビングに入るところまではいつも通り。
「なに?」
だけど、いつもと違う光景がそこにあった。
「姫央、こっちに座りなさい」
「…なんで?!」

