「婚約者ってさ、」



一応、聞いておきたい事がある。



「どこの財閥?」



まずは、どこのお嬢様かだけでも知りたい。



「あぁ、桃井財閥のお嬢さんだよ」



モモイって…



ももいって…!



「あの桃井財閥?!」

「やっぱり知ってたか」



なめないでほしい。



桃井財閥といえは、今沢財閥と並ぶほど有名な財閥。



その桃井財閥ってことは、結構なお金持ちだよな。



「手ぇ組むわけ?」

「ま、そんなとこだな」



ふーん…。



「学年もクラスも同じだろうから、すぐ分かるだろ」

「…あ、そ」



長く重たい溜め息が出た。



そして部屋に戻るなり、俺はベッドにダイブする。



「はぁ…」



ホントに相手決めてるし。



桃井財閥、か…。



明日学校行って、会ってみるしかないみたいだ。