「失礼します」 「…失礼、します」 …ドクン…ドクン… 緊張のあまり、下を向いたまま部屋に入った。 「お待ちしておりました。どうぞお座り下さい」 「ありがとうございます」 そして、あたしが一度も相手の顔を見ないまま、自己紹介へと移る。 「初めまして…桃井姫央です…。ほ、本日はどうぞ、よろしくおねが…」 軽くお辞儀をした後、勇気を振り絞って相手の顔を見てみた。 「……は?」 それ以上言葉がでなかった。 なんでって…。 なんでって…。 なんでって…! 「なんでぇぇ!?」