「あ？何が」



「ひっどー秋夜ひっどー！」


ブーッと口を尖らせていじける彼方
気持ち悪いな…

っつか、うるせぇ!!こいつ

いつもこうなんだよな彼方は



んでちょっとチャラい




「はぁ、あれ見ろよ」



俺は彼方に向き直りグラウンドの方を指差す





「ん？なになにぃー｣




彼方はグラウンドの方へ向き
俺の指の先を辿り、そこへ視線を向ける


｢はっ!!転けたぞあの子!!

ん？陸海ちゃんじゃん可愛いよなぁ
それより大丈夫かなぁ～｣





転けた女を見てうっとりした顔になったり心配そうな顔になったりする彼方を
ぼっーと見ていると…



「ん、あれ美羽ちゃんじゃない？！」



「はっ！？」


彼方の口から出た、｢美羽｣とい名前に
反応し、思わず大声を出す