廊下に人は誰もいない。
みんな教室で話したり本を読んだりしてるのだろう。
そしてあたしのクラス1組に着いた。
絵里とチラっと教室を見るともういくつかのグループが出来上がっていた。
あたしは絵里と一緒に教室の扉に手をかけて勢いよく開けた。
・・・開けすぎてしまった。
「「あっ・・」」
教室中が静かになりあたしたちのことを見ている。
「元気がいいね。おはよう!」
「あ!」
その空気を破り話しかけてくれた人。
塾が一緒だった人だ。
あたしは絵里の制服の裾をギュっと握った。
「春菜?どしたのよ?」
「ちょっと、絵里どうしよう。」
「なにが?」
「あの人が塾一緒だった人なんだけど。」
「え!?あのイケメン爽やかくん!?」
あたしは驚きを隠せないままただ彼を見つめていた。
