「あ・・・あった!1組だ。」

「あたしもだ!やったね。」


今日から高校生になったあたしは、新しい制服を身に纏い、中学から友達の絵里と一緒にクラスが書かれた掲示板の前に来ていた。


「・・・どこのクラス行ったんだろう。」

「春菜が塾一緒って言ってた男の子のこと?」

「うん。」


中学3年の頃のこと。

あたしは塾で隣の席だった男の子に恋をした。

元気で人気者で明るくて・・・そして、同じ高校。

分かることはそれだけだった。


「春菜、とりあえず教室行こう?」

「うん。行くっ!」


あたしは絵里の後ろをついていった。