部屋に入ると、無意識にため息が零れた。 「…なんであんなこと聞いたんだろう。」 数分前の自分を恨む。 ………真弘、好きな人いたんだ。 どんな子なんだろう。 同じ学校の子かな? 真弘とはどういう関係なのかな? ……きっと、可愛いんだろうな。 『いる。』 真弘の声が頭の中で何度も繰り返し響いた。