約束を。


 それから時間がたち――

 ・―――――――――――・

今は入学式。 


ちなみに、わたしの入学試験成績は二位だったらしい。

 
ホールに入る前に理事長に会ったとき聞いたんだ。


凛さんは「まぁ、今日は入学式だしいいでしょ―」って言ってた。


 
小中とずっと学校ではトップだった私。


 (友里は二位だよ♪)


 
だから、自分より点がいい人を見るのも初めて。

 
 
 一位じゃないなら二位だってことはだいたい確信してた。


(いつも私、友里の順だったからね)


 
初めてほんの少しだけどくやしさを感じている私がいる。

 
でも、同時にそれを少しうれしく思っている私もいた。

 

 
 (…いや、悔しくはないけどね。)


  ………。


 『…。いや、ちょっとはほんとに悔しいかもだけど。』


 
  ………


 (ふふっ)つい笑ってしまった。
 


『さて、どんな人なのかなぁ?』


 私は、先生がマイクで放送するのを聞きながら、


   はじめて自分が負けた相手がでてくるのを待つ。