約束を。



 『ええ?!ほんとに?ってことは私と友里って従妹?』


 「そーいってるでしょーが」


 いってないいってない。


 『理事長は知ってたんですか?』


 「当たり前じゃない。友里ちゃんの両親、くっつけたの私なんだから」


 「…それは私も初耳なんですけど…」


 理事長はいろいろ話してくれた。


 理事長と友里の父親が同じ高校の同級生で友達で、そのつてで璃紗さんと会ったってこと。


 璃紗さんとお母さんに振り回されて大変だったこと。



 はなしは楽しかった。


 『でも、友里がこの学校の入試で3位以内なんて―…』


 「風音もでしょーそれは」


  それもそうだ。



 「そーいえばもう一人は?」



 「ああ、もう一人ね。」

(あっ)


 禁句だよ!それ!


 ちらっと凛さんの方を見てみた。

 さっきの話しでテンション高くなった凛さんは怒ってなかった。


 (ふう…よかった) 


 かくれて安心したのは言うまでもない。