…おい、いったい最初会ったときどんなことしたの…


 たぶん失礼と思われるような行動をしたんだろう。


 風音は失礼とおもう人とかに会った時だけはこうなるときがあるから。


 『…たぶんあいつとのすれ違いも関係してるな―。』とも思った友里だった。


 友里の中ではあの人はあいつに変換されていた。

 たぶん風音の勘違いなんだろうけど…。


 「友里―?」


 『あ、いくからまってて―!』


 「はーい」



 こうして、私たちは自分のクラスに向かおうとホールを出た。


 
 私は歩きながら思っていた。


 (風音。そのクラスに関しての願い事はしても無駄だと思う…)


    

  風音がその言葉の通りショックを受けるのは少し先のこと。


 「雅…だっけ?いや、相沢がいいわね。」


 うん。


 横にいる親友を見て、

  (相沢くん…少しあわれにおもえるかも…)と、


 私が、このとき思っていたことはだれもしらない。



 「―だって、8年ぶりに会って、その次の日に……が、あんな態度はちょっときついと思う… しかも……ならもっと。」



 教室までもう少し。(廊下長い!と叫びたくなったのは内緒)