段々と真っ青な顔になっている百に、さらに話をすすめた。
「用は、俺と百が特別な関係にあると思われている。
だから百……お前は今狙われているんだ。」
百「そ……んな…。
私なんかが……?」
「俺は百を守りたいと思っている。
本来、族の中での姫制度ってーのは総長の女だと決められている。
俺と百は付き合ってはいない…。
だが、俺はお前を姫として迎え入れたい。
その話がしたくてここへ連れて来たんだ。」
百「だめ…です……。
私なんかが姫になんて…。」
「俺は本気だ。
さっき廊下で言った事も、姫の事も、全部本気でそう思ってる。
俺は百が好きだ。
だから守りてぇし傍にいてぇんだ。
無理矢理付き合おうとは思ってない。
ただせめて俺にチャンスをくれないか?
俺に百の時間をくれ。」
真っすぐ目を見てそう告げた。
今の言葉に嘘偽りはない、全て本気だ。
俺は本気で百が好きなんだ…
しばらく沈黙が続いたが、決心したような顔で百が話し始めた。
.


