「俺、余命一ヶ月なんだ。」


君は、そう言ってへらへら笑った。


でも、私はその笑顔が本物ではないことに気づいていた。


ずっと病気で苦しんできた君を、ずっと楽にしてあげたいと思っていた。


でも、死んでほしくないとおもった。


君は楽になれるはずなのに、逝ってほしくないとおもった。


「ごめんな」


そう言ってうつむく君を見ているだけで、心がぎゅっと痛くなった。


苦しかった。


大切で大好きな君が居なくなるなんて考えたこともなかった。


泣いた。


一番苦しいのは君のはずなのに。


そんな自分が情けなくなった。


だから、だからせめて