古谷敦(ふるやあつし)side
「敦〜。」
「おっ!悠也。まさか、今日もダメだったん?」
テンションの低い悠也を見て俺は勘づいた。
委員長と、今日も話せなかったんだ。
「今日もって言うなまぁ、そうだけど…。」
「そんな、話せないもんなの?」
「あぁ!!やべぇよ!!目の前に委員長がいるだけでハンパなくドッキドキすんだよ」
「ふーん。あんな真面目ちゃんにねぇ〜。」
そう言って、委員長の方を見た。
その時だった。
俺の胸が尋常じゃないくらいにドキドキし始めた。
委員長じゃなく、その隣にいる人に…。
窓から入ってくる風に揺れるショートヘアーの髪。優しい笑顔で委員長の話を聞いているみたいだ…。
出席番号が俺の前だったんだよなあ〜。
名前は、確か…
――古田梨瑠(ふるたりる)
出席番号の席の時は、俺隣の席のヤツとばっか話してたからあの可愛さに気付かなかったんだ!!
クソ可愛い…(*´∇`*)
――俺が恋に落ちた瞬間だった。
