「亮介(りょうすけ)、もぉ時期パパのところに着くからね?」

『分かったって、母さん何回それ言うの?』

「あら?ママ、そんなに言ってたかしら?」

そんな他愛な話しをしながら
車を運転する私。

後部座席には
私のたった一人の息子がいて
もう一人
私のお腹に小さな命が宿っている。

そして
車はある墓地で止まった。

そのまま
私たちは車から出て
一番上のお墓の前にきた。

「祐介(ゆうすけ)?来たわよ?亮介と一緒に。」

『と、父さん?俺、もぉ高校生だぜ?父さんの年、もうすぐ越すぜ?スゲーだろ。』

「きっと、あんただったら゛そぉ!せやなぁ、もぉすぐ追い付いてまうなぁ…でも、そんだけ成長したってことやで?゛とか言って、開き直りそぉね。うふふっ。」

『そぉだね、父さんなら言うかもな……さっ、母さん゛父さん゛待ってるから家帰ろーぜ?』

私達は、頷いて゛またね゛と言って
家に帰った。

帰った家には
大好きな夫がいる。

「ただいまぁ」

『たっだいまぁ!!』

私のピンクのエプロンをつけて
キッチンから出てきた
金髪でオールバックで眼鏡をかけた
長身の男性。

それこそが
大好きな夫。
お腹の中の子のお父さんで
亮介の義父さん。

『お帰りなさい。今日は早かったのですね?』

「うん、あ、ごめんね?家のことやらせちゃって…」

『いぃんですよ。こんな日ぐらい。』

そーいって
私を抱き締めて額にキスを1つしてくれる。





あなたには
私の記憶がありますか?