遅刻やサボり防止かもしれない。
しかし、気づかれる前に出入りしてしまえば関係なくなる。
それに、扉は大きさの割に、誰でも開けられる軽さになっているが、見た目はかなり重厚そうな
色合いになっている。
勢い良く開けてしまわないように、そっと扉を押した。
部屋を間違えたら、次の部屋を開ければいい。
そんな軽いことを考えながら、押していると少し開いただけで、中の様子まで見れなかった。
鍵は掛かって無いはずだが、開かない。
もう少しなのにな、と少し強めに押したら、さっきの声が案外近くで聞こえた。
「ーーー勝手に決めるなよっ、今から来る?ぜったい来るな!」
口調が幼くて少し笑いそうになったが、それが不味かった。
口角が上がった口元を押さえようと、片手を扉から離したら、反対側から開いた。
バランスが取れず、空き教室に半分入るような形で、転んでしまうと、目の前に誰かの靴が見えた。
冷や汗をかきながら、ゆっくりと顔を上げると、彼だった。
