「ゔーん…」


届かない。


本を棚から取りたいんだけど。


高すぎて取れないっつーの!


悔しい…!


と再度手を伸ばすと。


「はい、これでしょ」


目の前に本。


後ろには隣の席の男子。


「あ、りがと」


「好きな子が困ってるんだもん、当然でしょ」


「…っ!」








『幸福は意外なところにある』

本は「幸福を掴むには」