窓の外をゆらゆらと見る彼女。 「あの日も、こんな雨の日だったね」 ___ああ、そうだったな。 彼女が手に持った硝子のコップをギリギリと握りしめる。 「ごめんね、ごめんねぇ…っ」 君の雫が、コップに落ちた。 『硝子の器に君の雫』 ___謝らないといけないのはこっちの方だ。 君を独りにしてしまった。