そう言って振り返った。
余裕の笑みを浮かべた双子の弟と、いまいち状況が掴めていない双子の兄。
あぁそうか、最初から俺には逃げ道なんてもの、なかったんだな。
「そう。脅しだよ」
笑っていた笑みが表情から消える。
「でも、もし僕達に付き合ってくれるなら、黙っててあげる」
「いいのか。それだけで」
肯定しているのか、変わりに笑顔を見せた。
「おーい、俺にも説明…………」
本気で分かってないのか、おいてけぼりを食らっていたせいかウルウルと瞳に潤いが出来ている。
「ごめんね、雪っちを口説いてたら遅くなっちゃった」
「うぅー」
どっちが兄で弟なのやら。
兄の頭を撫でている双子の弟が俺の方に視線を向けた。
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