…………雪。
遠くから声が聞こえる。
意識が朦朧としていた俺はよく分からなかった。
頬に何かが触れる。
……冷たい。
手、だろうか。
頬に触れたかと思うと、おでこを撫でた。
ごめんな、雪……。
誰だろう。
どこかで聞いたことあるような。
ゆっくりと目を開く。
ぼやけた視界が徐々にクリアになっていく。見覚えのある顔が、視界に入った。
「あに、き……」
おでこを撫でていた手が離れた。
「……やっと起きた」
兄貴が心配そうに俺を見ていた。
見慣れた自分の部屋。
静かな空間に雨の音が響いた。
静かな空気に耐え切れなくなって声を振り絞る。
「……どうして。部屋に居るんだよ」
「ごめん、すぐ出るよ。食欲があったら温かいうちに食べにおいで」
ご飯出来てるから、と兄貴はうつむきながら付け足すと、兄貴は部屋を出ていく。
この時の俺は、どうかしていた。
「……なんで」
「なんで兄貴は平気な顔してるんだよ。可笑しいだろ。気持ち悪いって思わないのか!俺は兄貴が……」
「何も言うな!」
兄貴は叫ぶと、部屋のドアを勢い良く閉めて出て行った。
遠くから声が聞こえる。
意識が朦朧としていた俺はよく分からなかった。
頬に何かが触れる。
……冷たい。
手、だろうか。
頬に触れたかと思うと、おでこを撫でた。
ごめんな、雪……。
誰だろう。
どこかで聞いたことあるような。
ゆっくりと目を開く。
ぼやけた視界が徐々にクリアになっていく。見覚えのある顔が、視界に入った。
「あに、き……」
おでこを撫でていた手が離れた。
「……やっと起きた」
兄貴が心配そうに俺を見ていた。
見慣れた自分の部屋。
静かな空間に雨の音が響いた。
静かな空気に耐え切れなくなって声を振り絞る。
「……どうして。部屋に居るんだよ」
「ごめん、すぐ出るよ。食欲があったら温かいうちに食べにおいで」
ご飯出来てるから、と兄貴はうつむきながら付け足すと、兄貴は部屋を出ていく。
この時の俺は、どうかしていた。
「……なんで」
「なんで兄貴は平気な顔してるんだよ。可笑しいだろ。気持ち悪いって思わないのか!俺は兄貴が……」
「何も言うな!」
兄貴は叫ぶと、部屋のドアを勢い良く閉めて出て行った。


