「……気をつけます」
そう、と笑顔で言う先生に苦笑いを返すと、保健室を出た。
ガラガラッ
「はぁ……」
ため息が軽くこぼれる。
正しくは「彼女」ではないんだけど。
面倒だから誤解されたままにしておこう……。
窓を見ると火照った自分の顔と、首あたりに一つ、蚊に刺されような跡が見える。鎖骨あたりにあるので丁度隠れそうな位置だ。
乱れた襟をなおすと第一ボタンまでしてネクタイを直した。
「…………」
教室から鞄をとって早く帰ろう。
階段を上りおえ、授業中の教室へ向かった。
教師の声が廊下までよく響いている。どうやら今の授業の教師は担任のようだ。
深呼吸をするとドアに手をかけ、開けた。
ガラッ
その音に反応するかのように、一斉に視線がこっちを向く。
みんなに見られながらも、自分の机まで歩く。
「東。お前授業サボるなよ」
担任はチョークを持っていた手を軽く払って俺の方に来た。
「……すみません。今日は早退します」
教科書や筆箱を入れたことを確認し、マフラーを巻くと、鞄を肩に下げた。
「え?ちょっと待っ……東!?」
「それじゃ」
先生にかぶせて言うと、教室を出た。
そう、と笑顔で言う先生に苦笑いを返すと、保健室を出た。
ガラガラッ
「はぁ……」
ため息が軽くこぼれる。
正しくは「彼女」ではないんだけど。
面倒だから誤解されたままにしておこう……。
窓を見ると火照った自分の顔と、首あたりに一つ、蚊に刺されような跡が見える。鎖骨あたりにあるので丁度隠れそうな位置だ。
乱れた襟をなおすと第一ボタンまでしてネクタイを直した。
「…………」
教室から鞄をとって早く帰ろう。
階段を上りおえ、授業中の教室へ向かった。
教師の声が廊下までよく響いている。どうやら今の授業の教師は担任のようだ。
深呼吸をするとドアに手をかけ、開けた。
ガラッ
その音に反応するかのように、一斉に視線がこっちを向く。
みんなに見られながらも、自分の机まで歩く。
「東。お前授業サボるなよ」
担任はチョークを持っていた手を軽く払って俺の方に来た。
「……すみません。今日は早退します」
教科書や筆箱を入れたことを確認し、マフラーを巻くと、鞄を肩に下げた。
「え?ちょっと待っ……東!?」
「それじゃ」
先生にかぶせて言うと、教室を出た。


