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学校の授業は終わり、部活に行く者や帰宅する者が行き交う。

マフラーを巻くと、帰る準備をしているだろうクラスメイトを横目で見て、学校を出た。

ハァと吐いた息が白い。


そろそろ12月。クリスマスという大イベントのある季節でもある。

夕方にカップルを目にする日が多くなっていた。

なんという迷惑な月なんだ!と独り身の野沢は嘆いていたが、確かに一理ある。

でも、店でキャンペーンなどをやっていることが多い所には感謝をしなきゃいけない部分だ。(金銭的問題で)


今年のクリスマスはどうしようかな。

随分先のことなのについつい考えてしまう。

奮発して外食にしようかな。


『彼女ができたんだ』


足を止めそうになって、すぐに歩き出す。



そういえば、兄貴には彼女が出来たんだっけ。

今年はどうするんだろう。

やっぱり自分よりも、彼女の方を取るのだろうか。


“クリスマスは恋人と過ごすもの。”


誰かがそう言っていた気がするから、そうなのかなと思った。



「……何を考えてるんだ俺は」