「あ?誰だ、俺の眠りを妨げたのは…?」
ギロリと周りを見渡す私の肩に乗っかる男の手。
誰だ、コイツ?
見たことねぇー奴…じゃない。
学年一の不良王子様、橋詰…來弥?だっけ。
なんでコイツがここにいるんだよ。
「…は?」
橋詰來弥は、口をポカンと開けて間抜けな表情のまま私を見つめる。
「…なに。俺に何のようだ、橋詰來弥」
思いっきり睨みながらそうつぶやくと、橋詰來弥はハッとした顔をした。
「…お前が、眠り姫か?」
眠り姫?
そんなん知るか…
最悪の気分なんだよ、こっちは!!
誰かさんのせいでな。
「…それだけか?」
「は…?」
「それだけの為に俺を起こしたのか?」
自分の声がどんどん低くなってる気がする。
それと同時に周りの空気も凍ってゆく。
教室の隅では、倒れてる奴もいれば逃げ出そうとしてる奴もいる。
「なぁ…「そうだ。話したかったから起こした。」
そうか、それだけの為か…(笑)
じゃあ、バイバイ。