妄想ガールの王子様

「カナ、聞いて聞いて~!
昨日かっこいい人見かけたの!」

学校からの帰り道。

わたしと親友のカナはいつものファミレスでまったりしていた。

「今度はなーに?」

カナは少し飽きれつつもアイスコーヒーを飲んでいる。

「昨日、図書館に行ったんだけど、窓際の席にたくさんの本を積んでいて勉強していた人がいたんだ~」

「はぁ始まった……」

カナは呆れた顔でそういったけどわたしはかまわず続けた。