うわ!

ち、近い!

春田くんの胸にわたしの顏が押し付けられている。

このままだとわたしの心臓の音が聞こえちゃう!!

「は、春田くん……」

彼はいたずらっ子の様に笑ってわたしにそっと囁く。

「ね、名前で呼んでくれないの?」

「!?」

途端に顏に体中の熱が集まる。

こ、こんな顔見せられない!!

わたしはうつむいて結局彼を名前で呼ぶことはできなかった。