「梨乃、日野をこらしめるよ?」

春田くんはふふっと不敵に微笑んで思いっきり水面を蹴り上げる。

バシャ!!

「うわ!ちょ!ハルお前やりすぎだろ!!」

日野くんはずぶ濡れになりながら抗議して大量の海水を春田くんに投げる様にかけた。

「わ!大丈夫!?」

春田くんがとっさに庇ってくれたのでわたしは全然濡れずにすんだけど。

春田くんは髪までびしょ濡れになってしまっていた。

「このくらいへーき!日野!次はこれだ!!」

「うお!?中々やるな……てゆーか梨乃ちゃん、ハルの所なんかいないでこっちにおいでよ?」

「ダメ。梨乃はこっちにいるの」

春田くんはわたしの肩をグイっと抱いて楽しそうに笑う。