「ちょっと……!離して……!」

わたしの訴え空しく。

「それ!」

二人の声がしてわたしは海水を思いっきりかけられていた。

といっても足元にだけっていうのに二人の優しさを感じる。

「ちょっと!何するの!」

「ハハハッ!梨乃ちゃんも一緒に遊ぼうよ!」

「そうそう!三人でやった方が楽しいでしょ?」

そういう問題なの……?

「ほら、またかけちゃうよ?」

日野くんが軽く水をすくって言う。

うわ、逃げないと!

わたしは春田くんの後ろに隠れた。