妄想ガールの王子様

「んなことねーよ?
……喰らえ!砂攻撃!」

日野くんはまた春田くんに砂をかけた。

「ちょ!そしたらこっちも!」

春田くんまで日野くんに向かって大量の砂をかけ始めた。

「な……!お前両手でかけるなんて卑怯だぞ!!」

「ウルサイ。先にやったのはお前だろ?」

二人の砂かけ合戦は徐々にヒートアップしている。

だんだん砂をかけあう勢いが増している。

何とかして止めないと……!

「ちょっと二人とも!わたしをダシにして遊ばないでよ!」

わたしは大声で言って間に入るとパチンと二人の手を叩いた。

「イテッ!」

二人の声が重なる。