【短編】俺の可愛い妹




「え!?」



――バタンッ

とドアが閉まり、勝手に走り出す。



そして、隣には何故か、梓衣が座っていた。



驚く俺の方を見もしないで



「飲み過ぎ。寝てなよ、武ちゃん」



そう俺の腕を引っ張ると、膝の上に寝かされた。



え?

え?

え?


俺、夢見てんのか?


つーか酔いすぎたのかよ!?


何で梓衣が居るわけ?
何で梓衣に膝枕されてるわけ?



わかんねぇ……。
全くわかんねぇ。



「さっきの女の人に代わってもらったの」

「へ?」

「店員さんにタクシー頼んでたから、あたしが送って行くって言ったの」



あぁ。
なるほど。