【短編】俺の可愛い妹





「あ、そうだ。武はいいのか?」

「え? あぁ」



名前を出されなくてもわかる。



「本当かよー? お前、梓衣と他の女一緒になんてしたら、いくら俺でも怒るよ?」

「わかってるよ。梓衣は俺の事は憧れみたいなもんだからな」

「まぁ、そうだろうけど」

「それに俺が何しても別に何も言わなくなったし、もう飽きたんじぇね?」

「ふーん……ならいいけど。中途半端な事すんなよー?」

「あいあい」



その時、中から大きな袋を持って出て来た女達。



「あ、俺持つよ♪」

「あ、タツ君ありがとー」



さっき言ってた女の荷物を持つタツを見る、その女は嬉しそうに頬を赤らめていた。


あー、こりゃ上手くいくな。

2人を見て直感で思った。


そして俺の横に、祥子はピッタリとくっつき歩き出そうとした時だった。