「…明日葬儀なのにここに居ていいの?」 「今日はもういいや。帰る」 宙には浮かずに自分の足で私の家の方へと足を進ませる辻谷那央。 帰るって…、私の家なんですけど。 「辻谷くんは自分の家には帰らないの…?自分の家だったら、自分のベッドも部屋もあるよ?」 昨日は成り行きで泊めてしまったが、よく考えてみれば辻谷那央にも元は自分の家がある。 何故帰らないで私の家なのだろう、と疑問に思っていた。