私の隣の幽霊くん。



「よっ」


「ぎゃ!!」


いきなり横から湧き出てきた辻谷那央に、色気のない声が出てしまった。


「色気のねぇ声だな」


「しょ、しょうがないでしょ!辻谷くんがいきなり声かけてくるんだもん…」


顔を赤くしながらそう言うと辻谷那央はケラケラ笑いながら、宙から地面に足先を付けた。