「春乃ー、入るよ」 のあがクラスの輪の中から私を呼んだ。 慌てて輪の中へ戻り、寺の中へと入ると大きな斎場があった。 少し奥には豪華な花達に囲まれ、満面の笑みをしている辻谷那央の遺影が真ん中に置かれていた。 斎場へ入ると沢山のすすり泣く声が聞こえ、棺桶の周りにはいろんな人が集まって彼のために涙を流している。 周りを見渡していると、広い斎場の隅で宙に胡座をかいて辺りを見渡している辻谷那央の姿があった。