私の隣の幽霊くん。



「…だ、だからなんで辻谷くんが私の部屋に居るの?」


盾代わりに枕を抱きしめ、恐る恐る辻谷那央に問う。


すると彼は笑うのをピタリとやめ、キョトンとした顔で口を開いた。


「ん?帰る場所がないから着いて来た。お前、俺のこと見えるし、一石二鳥かなって」


まさかの彼の返答に頭の中が真っ白になる。


…何が一石二鳥だ!!!!意味がわからない!!!


「な、なんで全然親しくもない私についてくるのさ!寧ろ見えない人に着いて行ってそこで寝泊まりすればいいじゃんか!」


あまりにも混乱し過ぎて本音が爆発して口に出してしまった。