こうやって目を瞑ると、辻谷那央の声まで聞こえてくる。 「おいって」 いつから私は辻谷那央の事をこんなに想うようになって───…… 「おい、目開けないと呪うぞ」 「?!」 耳元で低い声で呟かれ、私は慌てて目を開けてバッと勢い良く飛び起きる。 ベットの角へ飛び起き、目の前を見ると、そこにはさっきまで私が寝ていた足元らへんに胡座をかいた制服姿の辻谷那央の姿があった。 あまりにも突然過ぎて口をパクパクしてしまう。