私の隣の幽霊くん。



「お姉ちゃん!!!!あの辻谷那央くんが死んだって本当!!??」


Tシャツにホットパンツという、11月半ばの格好ではない姿で私に叫び走って来たのは、中学三年生の妹、桜(サクラ)だった。


辻谷那央はこの地区では有名な人で(容姿も人柄も陸上でも)、桜の通ってる中学校ではファンクラブがあるほど有名だったらしい。


桜もファンクラブには入っていないが、キャーキャー言ってた人の一人で。


目に涙一杯溜め、私に顔を近付け聞いてくる。