「お前、嘘下手くそ」 彼はそう私に言い放つと、空中にフワリと浮いて、私に背を向けて頭の後ろで手のヒラを組んだ。 一方の私は、嘘がばれたことによって呪われるのではないかとヒヤヒヤしていた。 …は、早くこの場から立ち去りたい。 彼がこちらを向いてない隙にこの場から立ち去ろうと試みるが、一歩踏み出した瞬間に彼がこちらを振り向く。 また目が合い、体が固まる。