私の隣の幽霊くん。



それを見て鳥肌がたち、身震いをしてしまった。


背筋が凍るような感覚に襲われる。


…彼はきっとこのクラスの人の事を良くは思って居なかった…。


“仮面”をずっと被っていたんだ──。


「では朝のホームルームを終わる…。一限目は移動教室だ。皆、遅れるなよ…」


鼻声でそう呟いた先生はトボトボと生気のない表情をしながら教室を出て行った。


先生が出て行った瞬間、重い雰囲気が教室内に流れる。


「…わぁぁあ…っ」


その沈黙を破ったのは、クラスの中心にいる女子のリーダーの倉野亜里沙(クラノアリサ)だった。


声を上げて泣き出す。


倉野亜里沙は私から見ても、彼の事を好きだったんだって分かるくらいアプローチをしていた。