「まぁ成績は、そんなに悪くないんだけどねぇ、、。」

また、その話だ。何回目だろう。

「あっ!!だからって別に受からないってわけじゃないんだけどね!!」

その笑顔で言われてもなんの説得力もない。

「でも、私は、その大学に行きたいんです。」

このやり取りも何回目だろう。

「うん!!立花さんなら行けるわ!!でもね、、、」

「息抜きが必要なんでしょう?」

先生が言うセリフを私が言う。

少しの沈黙が、二人の空間に流れる。

「、、、ッそうよ。少し息抜きすればきっと伸び悩んでいる成績も伸びる、、」
 
「分かりました。では、今日の所は、ここで。」
  
そう言って私は、足早に立ち上がりドアのほうへと向かう。

「あっ、、ちょっ、、立花さん!!」

その声に反応してくるりと周り一礼して教室を出た。


教室を出たとたん猛烈な疲れを感じた。

「はぁーー。」とその場で大きなため息をついた。

私 立花 咲 は、息抜きというのを知らない。

先生が息抜きをしろといっても、何をしていいのかわからない。
 
たまに、好きなことをすれば?と言われるが好きな事がない。

むしろ勉強が好きな事だ。 世間では、ガリ勉というのだろうか?

まぁなんにしろ成績が伸び悩んでいるのは事実だ。

「はぁーーー。、、、ッもう!!」

イライラする。ムカつく。どうして!?

あんなに勉強してるのに!!どうして!!

そんな、気持ちが頭を駆け巡った。
  

まぁこんなこと考えていても仕方ないか。

こんな事考えているより次のテストのために勉強をしたほうがいい。

「すーーーー。はぁーーー。」次は、大きく深呼吸をした。

「よしっ!!」

気合をいれて駆け足で学校を後にした。