よし‼‼‼
今のうちに逃げろ‼‼‼‼
後ろで伸びている篠原には振り向きもせず、あたしは一目散に家に向かって走り出した。
やっとたどり着いた家のドアを開け、そしてすぐに鍵をかけた。
「…あらおかえり瑠奈。どうしたの?」
リビングからお母さんが顔を出す。
「ただいま。なんでもないよ」
「そう…。ならいいけど」
お母さんは安心したように、またリビングに戻って行った。
風間、篠原、バツ。
莉緒、花マル。
音々、サンカク。
その他あたしをるーちゃん呼びするクラスメイト、サンカク。
……でも、新しく友達になれそうな子達は、決して悪い子じゃないと思えてきた。
風間、篠原に比べたら。
むしろ、なんかわくわくしてるあたしが、どこかにいる。
明日から、ちょっと楽しみかも、なんて。