「瑠奈っ‼ ごめんね遅くなって‼」



走ってきたのは、掃除を終えた莉緒だった。



「………」





……女子らしく、って、つまりどういうこと?


難しいな……。




「…瑠奈?」



莉緒があたしの顔を覗き込んできて、やっとちゃんと返事をした。


「っあぁ、ごめん‼ よし、帰ろ‼」


「うん‼」



あたし達は並んで昇降口を出た。





「瑠奈、さっき…」


「ささささっき⁉」



さっきと言われ、あたしはヤツとのやり取りを見られたのかと、一気に血の気が引いた。




「…音々のことだけど…」


「……へっ⁉」



……ネネ?





………あぁ、あの、小柄な女子のことか。



なんだ、びっくりした………