「…す、すごいね…既にファンクラブ(?)持ちの学園の王子ってのは……」
「うん、うるさい。どっか行ってほしい」
そう言うあたしに、莉緒は苦笑いを浮かべる。
………っあああっ担任早く‼
早く来て‼‼
こんなに担任を必要としたのは初めてかもしれない。
───ガラッ
「はい、席についてー」
…た、助かった………
「「じゃあまたね、亮太くん!」」
「じゃあね瑠奈、またあとで」
あたしは莉緒に軽く手を振り、ほっと息をついた。
「じゃあ改めて、このクラスの担任になった福島だ。よろしく」
あたし達1年A組の担任になった福島先生が自己紹介をした。
それから福島先生は、学園について丁寧に説明してくれている。
……なのに、
あたしの意識は全然違うところにいっていた。