「……あ」 「んあ⁉」 ……なんだ、ヤツだ。 「…シャー芯切れた」 …だからなんだよ。 「…くれ」 「…っはあ⁉ あたしが⁉」 「早川さん、どうかしましたか?」 あたしが思っていた以上に声が大きかったらしく、先生を含めクラス中の視線があたしに向けられていた。 「…あ…いや、なんでもないです…」 「そうですか」 先生は黒板に向き直り、生徒も前を向いた。 くそう…… ヤツのせいだ、完全に。 「…な、シャー芯、くれ」 「誰がてめぇなんかにあげるかッ‼」 「「亮太くん‼」」 …………は?