なんだろうと思って見ていたら、どうやら男子の周りに群がる女子軍だった。



うちの制服じゃないから、他校の生徒だ。





それがわかり、どうでもいいやと、風間を追いかけるべく走ろうと顔の向きを変えた。









「いたいた! おーい瑠奈‼」


「…っ⁉」




後ろから急に名前を呼ばれ、あたしは恐る恐る振り返った。










……なぜなら、その声に聞き覚えがあったからだ。





「えぇーっ、行っちゃうの〜?」


「また来てよ〜?」


「うん。ゴメンね〜‼ また今度‼」





群がっていた女子軍に愛想を振りまくその人の顔をはっきり見て、あたしは確信してしまった。