しばらく引っ張られて走って、人通りの多いファッション街に来た。
「っ、風間っ、離してよ‼」
「…あ………ごめん」
風間は、握っていたあたしの手を離した。
「……なんなの? あたし、いつも莉緒と帰ってるの知ってるでしょ⁉」
「…あぁ、まぁ」
「だったら帰っていいでしょ?」
言って、すぐに走って莉緒のところに行くつもりだった。
「…今日は、ダメだ。俺といろ」
「……はぁ?」
「話すことがある。…来い」
「えっ、ちょっと‼⁉」
風間はまたあたしの手を握ると、迷いのない足取りでスタスタと人ごみの中を歩いて行く。



