熱中症にでもなったら笑えないので、あたしも十分に水分を摂っておいた。
「よーし、頑張りますか‼」
すると、テントの奥から、篠原達が出てきた。
ベース、ドラムの人は準備のためか、先にステージ裏に行った。
「……ふーっ、ちゃんと観てろよばか」
「なっ、ばっ…⁉」
そう言い残して、風間はステージに繋がる階段にさっさと向かって行った。
「…瑠奈ちゃん」
「…っ、」
篠原があまりにも優しい目で、あまりにも優しい手であたしの手を握ったから、あたしは握られた自分の手を見ることで精一杯。
篠原の目なんか見れない。



